2011年3月の例会報告

2011年3月

■2011年3月6日/鎌倉商工会議所会議室
■出席者数:31名
■出品株数:41株

1. 3月、4月上旬の温室(屋内)管理のポイントについて

① 大多数のランは冬から春にかけて休眠から目覚めて生育を開始する。
その生育を開始する直前が、株に負担がかからず、根の処理に最適な時期。つまり、この時期こそ植え替えや株分けの最適期。
② さらに、生育を開始するということは、施肥を始める絶好の時期でもあり、また病害虫が活動を開始するため、その防除のための薬剤散布を始める時期でもある。
③ ただ注意が必要なのは、株の種類や自宅の夫々の栽培環境によって株ごとに生育の開始時期が異なること。春という季節は一応の目安時期であって、重要なことは夫々の株の新芽の動き出す時点こそが最適期。例えばオドント、ソフロ、マスデ、ミルトニアなどはこれから休眠期に入り、この時期に株をいじらない方が良い。

水の与え方
①  室内栽培、専用温室での栽培のいずれであっても、この時期は多くのランの新芽が伸び出す時期。新芽が伸び出すと当然吸水量も多くなり、コンポスト(植え込み材料)の乾きも早くなる。したがって水やり回数は次第に多くなってくる。あえて3-4月の平均的な水やり回数をいえば、 週に2回以上ということになる。
②  ただ水やり回数の増加は株の生育状態を目安に行い、新芽(リード)の長さが前年のバルブの高さの30%くらいに生長した時点からが基本。この頃から急速にコンポストの乾きが激しくなりので、水やり頻度や1回に与える水の量も多く必要になってくる。
③  春だからといっても鉢によっては、新芽がまだ伸長生長を開始していない株もある。 こうした株はまだ休眠から目覚めていない又はこれから休眠期に入ると判断して、冬の時と同じく水やりを控えめにしないと根腐れの原因になるので注意が必要。
 
肥料の与え方
① 新芽が伸長生長を始めている株には、肥料を与え始る。施肥がもっとも効果的なのは、根が盛んに伸長生長し、旺盛に水分吸収をしているとき。根がまったく伸びていなかったり、水分吸収を停止しているときに肥料を与えたのでは、かえって根腐れなど根の濃度障害を引き起こしてしまう。根が旺盛に伸長している事を株毎に確認する必要がある。
②一般にランの新芽(リード)が伸長を始めると、最初は自分の根を持っていないから、親株(前年のバルブ)に養水分のすべてを頼る。親バルブの方は初めのうちは自分のバルブ内の養水分でまかなっているが、すぐに不足してくるので親株の根が活動を開始する。したがって春最初に与える肥科は、この親バルブの根に供給することを目的とするもの。
② 次に新芽からも根が出て本格的に新芽が成長していく。この場合春最初の肥料は2000倍以上に薄めた液肥を用いたほうが速効性もあり効果的。最初から置き肥を用いるのは肥料の大食漢ともいうべきシンビジュームを除いて一部の種類に限られることに注意が必要。

お知らせ

(1) 第51回蘭友会らん展inシャンシャインシティー -初夏を彩るらん-

日時 5月26日(木)~29日(日)
場所 池袋シャンシャインシテイー展示ホールA
協賛 日本洋蘭農業協同組合(JOGA)

(2) インターメデイアと3月の蘭

日時 3月26日(土)~27日(日)
場所 国際園芸
協賛 アルファーオーキッド、ハタ・オーキッド、ナーセリーイデ、大垣蘭園、仙台洋蘭園

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