■2009年10月4日/鎌倉商工会議所会議室
■出席者数：25名
■出品株数：21株

１．講演とスライド

オセアニアの蘭の自生地は赤道付近で、ニューギニア340種を中心にソロモン諸島51種、オーストラリア65種、フィジー18種、サモア15種、ニューカレドニア36種が主な自生地です。
この地域は大昔は同じ大陸続きであったため共通の品種が各地域に分布していると思われが
ちですが、実際は地域ごとに実に多様です。
これは、この地域の気象、環境条件がそれぞれ非常に異なっている事によります。
主な亜属は
Calyptochilus亜属(chrysopterum,lawesii等)
Latouria亜属(fobesii,spectabile等)
Spatulata亜属(willamsianum等)
Pedilonum亜属(bracteosum,smilliae等)
Oxyglossum亜属(cuthbertsonii等)
Crumenata亜属(faciferum等)

２．オンシディウム亜連( Oncidiinae )の原種の主な変更

オンシディウムのグループは昔から分類に関して問題が多く、常に議論が戦わされていました。今回も属の移動が一番多かったグループです。主な属だけ取り上げます。

オンシデイウム属 最大時750種ほどありましたが、キルトキルム、トリコセントラム、ゴメサなどをはじめ多くの属に移されて約300種ほどに減りました。

キルトキルム属( Cyrtochilum 略号 Cyr.) オドントグロツサム属から約50種、オンシディウム属から約60種が移されて、埋もれていた古い属が復活しました。

オドントグロツサム属 6亜属に分かれるうち、 4亜属はオンシディウム属に、 2亜属はキルトキルム属に移されて、オドントグロツサム属は消滅しました。

代表の crispum は Oncidiumでは使えない名なので alexandraeになります。
トリコセントラム属 厚葉オンシや棒状葉オンシなどと呼ばれたグループなど40種以上のオンシディウムが Trichocentrum属(略号 Trt.)に移されました。

ゴメサ属 あまり親しみのない属ですが、 Onc.varicosumをはじめかなりの種がこの属に移されました。 (略号 Gom.)バプティストニア属は一旦オンシディウム属3に移されたのちゴメサ属に移されました。今後ゴメサは主要な属になります。

トルムニア属 約25種のいわゆる剣状葉オンシディウムは、すべて Tolumnia属となりました。略号は Tolu.です。

リンコステレ属 はじめオドントグロツサム属で、 1993年からレンボグロツサム属になっていたランは、すべて Rhynchostele属(略号 Rst.)に移されました。 クイトラウシナ属 上記と同様にオドントグロツサムからレンボグロツサム属になっていたランは、今回の変更ですべてCuitlauzina属にうつされました。略号は Cu.です。

1属、 1種の移動ですが特記すべき移動に次の例があります。

a. 大作りにすると素晴らしいOncidiun ampliatumは一旦 Chelyorchis属とされましたが、今回思いがけない属のロシオグロツサム属 ( Rossiogloss略号 Ros.)に移されました。ホントカネ? と言いたくなります。

b. 蜂の雌に似た面白いランの Oncidium henekeniiは一時Hispaniella属とされましたが、今回はさらにトルムニア属 ( Tolumnia略号 Tolu.)に移されることになりました。

c. 愛らしい黄色の小型オンシのOncidium onustum はゼレンコア属に分類され、
Zelenkoa onustaになりました。略号は Zel.です。

この部門はあまりに移動が多いので今回は以上に止めさせてください。

３．世界らん展日本大賞2010

① 開催期間：2010年2月13日（土）～2月21日（日） 10：00～16：30
② 搬入：2010年2月10日（水）
③ 飾付：2010年2月11日（木）
④ 審査、内覧会：2010年2月12日（金）
⑤ 2010のテーマ： 「蘭、こころのもてなし」 ～感謝の気持ちを蘭に込めて～

鎌倉蘭友会は例年通り「愛好家クラス」のデイスプレイ部門に出展することに去る10月例会で正式決定されました。会員の皆さまのご協力をお願い致します。
詳しい詳細日程は来年の正月新年会でご報告いたします。