2011年7月の例会報告
2011年7月
■2011年7月3日/鎌倉商工会議所会議室
■出席者数:33名
■出品株数:45株
1. 奥田園芸 奥田 勝氏の講演 と植替えの実演
植え込み材料の種類
・水苔、オーキッドバーク、ミックスコンポを中心に、夫々のコンポストの持つ特徴、使用する場合の注意事項について話されました。
・水苔については、使用する前に水で戻すことの重要性が指摘された。
・オーキッドバークは水を好む種類を植え込んだ場合、乾きが悪いとカビが発生するので注意が必要。
植替えの注意点
・鉢増しと株分けの相違
・株分けのコツ
・植替え後に気を付ける事
花芽の着け方
・デンドロは種毎に花芽分化が異なる
・東南アジア系はノビル系の管理が適している種が多い
・ニューギニア系は高地性と低地性で異なる
・毛の生えるデンドロの管理のポイント
以上を中心にレジメによる説明があった。
植替えの実演
・バークと水苔について
・水苔では、既にヘゴに着生しているデンドロを剥がして水苔で素焼き鉢に植え替える実演があった。
・植替え時の小道具の使い方が植替えのもう一つのコツであることが分かった。
今回は佐藤久美さんにたってのお願いで寄稿頂きました。
「夫が亡くなって2年、何とか遺株を引き継いで頑張っています」 佐藤久美
夫が亡くなってから西も東も分からない私が12坪と2坪2棟のランの温室の主となり2年が経ちました。
初めは、何も分からない私一人の肩に全てがかかっていると思うと頭の中が真っ白でした。「さあ、これからどうしよう----」ただ絶対に枯らしてしまっては夫に申し訳ないとの思いが強かったので、夫が入院する前に書いてくれた「花の手入れ」を頼りに何も考える余裕もなく水やりから始めました。パフィオが中心だったので15リットルの水にほんの少々のBGCを加え、新芽に水がかからないようにジョウロで最初は3~4時間かかりました。慣れるまで本当に疲れました。今ではその半分で出来るようになりました。
書いてくれた「花の手入れ」と言っても、パフィオ、寒蘭、春蘭等についてのB4サイズのノート1ページに過ぎませんが、しかしこれが本当に素人の私に役立ち、こんな私でも花を咲かせることが出来るようになりました。きれいな花が咲いた時は本当に嬉しくなり皆さんにお見せしたく時々例会に持っていけるようにもなりました。
そんな例会で入賞させて頂いたり、審査員賞を頂くと内心私も捨てたものではないと嬉しくなりますが、いや待てよ、これは私の力ではなく今までの積み重ねがあったからこそ美しい花が咲いてくれたのだと最近つくづく感じるようになりました。
そして自分の満足する花が咲いたり、例会で入賞した会報をその都度「これ見て」と仏壇に報告しております。そうすると「やったね」と言ってくれる様な気がしております。
思えば、何とか一人でランと過ごして来れるようになったのも、これまで草花と一緒の生活があったからこそと思っております。
夫は「東京山野草の会」にも所属していました。私も山野草は大好きで、夫が手に入れてきた珍しい山野草や花のきれいな山野草を沢山庭に植えていましたので、露地植えの山野草の手入れは50年近くやってきた私ですが、温室の中の鉢に植えたランには一斎手出しせず、夫の後ろからみているだけでした。鉢植えのランの水やり、植替え、一鉢ごとの細かい気遣いなど、とても好きでなければ出来ないことだなあと思っておりました。反面これだけ夢中になれることがあるという夫を羨ましくも思っておりました。
そんな私ですが、この頃は後ろから見ていただけの植替えにも挑戦しております。植物が新しいコンポストになると、葉が見る見る元気になり新しい成長をするのに驚きました。そして今はパフィオ(最初はあまり好きではありませんでしたが)を育てていくうちに不思議な魅力に取りつかれています。
今では朝は「お早う」と温室に入り、「元気」と声をかけて会話をしております。また、40年以上前に北海道で手に入れた「マリモ」も温室の棚の下でランと一緒に元気に暮らしております。全てにおいて手をかけ目をかけるということが心を通じ、応えてくれる、如何に大切なことかと痛感いたしました。
この年になって得た大切なお友達を、これからも夫のためにも大切にしていきたいと思っております。
新入会員
進藤洋子さん 葉山にお住まいで胡蝶蘭から最近はカトレヤの新株を多数増やされました。
お知らせ
(1) JGP2012検討会
鎌倉蘭友会のJGP2012への取り組みについて、8月6日(土)10:00~12:00 鎌倉商工会議所101会議室にて行います。駐車はOKです。
会員の方はどなたでも参加を歓迎いたします。ぜひご出席ください。
(2) ヒロタ「サマーセール2011」
7月29日(金)~8月1日(月)
出店業者:岡田園芸、奥田園芸、相模洋蘭園、東京オーキッドナーセリー
展示株は28日(木)中にヒロタまでご持参ください。
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