■2013年4月7日/鎌倉商工会議所会議室
■出席者数：28名
■出品株数：37株

1．古川仁朗先生 講演

今月は 「春の外出しとリード発芽期の栽培管理について」のテーマを中心にして、ご自身の貴重な経験からのアドバイスを話して下さいました。
また、フラスコ苗の植替えの実演も頂き、先生オリジナルの実生育苗の10本のフラスコ苗も会員希望者に配布頂きました。
最後に、個人で交配を行い、自分の好みの蘭を作っていく楽しみ方など大変興味のあるお話も戴き有難うございました。

・外出しは八重桜の散ったとき、最低気温10℃以上が1週間以上続いた時、2012年は4/23～5/6であった。
・早く外出しすると新根が止まる。
・水苔は横に巻くのではなく鉢底に向けて縦に巻くの方が水はけが良い。
・新苗は初花を見るまでは１リードに絞り、先ず初花を咲かせること。
・新芽は初めはバックバルブの力で伸びて来るので、すぐに肥料をやってはいけない。
・肥料は先ず液肥からスタートし、新芽から新根が出るタイミングで置き肥をやる。
・ラン菌入りのバークが市販されている。実際に試験栽培したが成長が極めて早い。
・クロレラ入りのシンビ用コンポストも発売された。目下試験栽培中。 etc.

フラスコ苗の植え方の実演と10本のフラスコ苗の会員への配布

このフラスコ苗はDen.polyanthum（旧名Den.primulinum)の実生苗で、先生のオリジナル苗です。
Den.polyanthumは東南アジアの北部、インド、タイ、雲南、ラオスに自生するデンドロです。この実生苗の親は5年前に奥田蘭園さんがライオスから輸入した山採りの無名個体ですが、開花した花は濃いピンクでリップの黄色い目が大きく、かつ横楕円に広がっている珍しい優良個体でしたので、先生がぜひ子孫を残したいと種どりしてフラスコで育苗されたものです。
主に春から初夏咲きで非常に良い香りがあります。強光が好きで直射日光下で栽培します。栽培はいたって容易で強健な株です。
親と似た優秀個体が期待できますので皆さん挑戦してみましょう。